休職で自分をとり戻したハナコさんのストーリー

仕事から学んだこと

 

社会人と休職

大学まで必死で部活も勉強も励んできた。

就職活動も無我夢中でやってきて、世間では有名な企業に勤めることができた。

大学時代のバイトも割と楽しくやっていたから、社会人の仕事も楽しいだろうと、夢と期待を抱いて社会人人生をスタートさせた。

いざ働いてみると、大学までなりふり構わず全力でさまざまなことに打ち込んできた私としては、周囲が割とやる気なく、つまらなそうに仕事をしている姿に驚きを隠せなかった。

それでも必死に大量の仕事を毎日こなしていた。仕事をしてもしても終わらず、毎日深夜ごろに帰ってきては何も家事ができずに寝て起きて出社して…の毎日。

そのうちに、どうしてがむしゃらに頑張っているんだろう。

自分だけが頑張っているのではないかというような感覚に苛まれ、うつ状態になり休職を余儀なくされた。

 

自分探しの旅

休職してから自分を見つめ直し、何をやりたいのかを書き出し、日記もつけるようになった。

周囲の人とも話すうちに、自分は頑張りすぎていたこと、責任を感じすぎていたこと、等に気がついた。

どうしても無我夢中になると周りが見えなくなってしまい、自分をゆっくり見つめ直して、自分の気持ちに正直になることが難しくなってしまう。

しかし、休職してから、いい意味で何もしない時間を作れたことが、自身の心と身体の整理に繋がった。

自分が本当にしたいことは何なのか、本当は何が好きなのか、しっかり考えることで、生き方を見つめ直すこともできた。

もう少し頑張ってみようという前向きな気持ちになれたのは、休職のおかげだと思っている。

今仕事が辛くてどうしようもなく抜け出したいと考えている人はたくさんいると思うが、勇気を持って休む時間を作って欲しいと思う。

 

家族との時間

そして休職中はもう一つ良いことがあった。

家族との時間が増えたことだ。

普段は離れて暮らしているが、休職期間中は実家に戻って家族との対話の時間を増やした。

一緒にいるだけでとても安心し、心が落ち着く存在ということを改めて認識した。

実家に帰って来るたびに暖かく迎えてくれる両親の存在はありがたい。

私にはまだ子育ての経験がなく、今までは正直あまり子供を育てたくないとさえ思っていた。

しかし、今回家族との時間をたくさん過ごして、私も同じように子供に対して安心できる場所を作ってあげたいと思えるようになった。

両親から受けたのと同じくらいの愛情を子供にも注ぎたいと思えるようになった。


これから子育てをしていくと、時間的にも身体的にも余裕がなくなって来ることもあると思うが、そんな時はこの経験を糧に頑張っていきたいと思う。


ペンネーム ちょこ
神奈川県在住。20代。




 

 

 

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