子どもを産むのが怖い。キャリアを積む前に出産育児が始まったストーリー

仕事がしたくて30代で結婚予定が、26歳で第一子出産に

 昔からキャリア・働く・肩書きを作ることに憧れて、楽しくアグレッシブに仕事をしたいと考えていた。将来は起業もしたいので、早期の成長・活躍を願い就活や入社後もキャリアを積み重ねるためハードな道を選択してきた方だと思う…。

 社会人4年目で望んでいた職種に就け、新規開拓・アライアンス連携など幅広く仕事をさせてもらってい、次のステップはマネージメントと考えていた所に…突然の妊娠。正直、そんなつもりじゃなかったのだけど…。社会人としてやっと一人前の私が、ヒトの面倒をみながら(子育て)仕事をできるの?赤ちゃんができたことは嬉しい、愛おしい、その反面、不安や後悔が押し寄せてつらい思いを毎晩していた。「喜ばないといけない」そんな感覚に囚われたことも。パートナーにはこの感覚が理解できなかったようで、一人で泣く夜を過ごす。そして、おなかの子への罪悪感から泣くのを我慢する日々を過ごしていた…この感覚を持ってるのって私だけなの?…

上司の理解と上司の本音

 それでも成果は必ず出す!当時の上司は理解があり、私のビジネスパーソンとしての成長に力を貸してくれた。年間目標早期達成、十分な実績を残して産休に入れた。それでも、産後、復帰した際に上司からは「正直、いつ戻ってくるかわからない、おなかの大きな体に厳しい助言を躊躇していた」との本音を聞いた。理解のある上司だったからこそ、そんな人でもよぎる思考。「出産」に対するキャリアのダメージって大きくない? でもいまだからわかる、「無理をしてほしくない」ことと「制約」がある人に対しての教育は割り切れない思いもあるのが、人間だから、組織だから。上司には感謝してもしきれない。あのタイミングで最大限、成長を促してくれた人との出会いだった。

世代間ギャップがある「子育て」と「キャリア」の感覚

 復帰後、新年度はそれまでの成果が認められマネージメント業務に就けた。キャリアプランとしてはギリギリ食らいつけたと思う。でも、子どものこと、家のこと、自分のこと、部下のこと、追いついていないけど回すしかない、怒涛の日々を過ごしながら、少し弱音を履くと、「子育てに専念したら?」という世代が違う異性の上司・同僚からの言葉。私のことを想って言ってくれている言葉と知っているからこそ、「子育てしながらキャリアは積むべきでない」と言われているような疎外感に苛まれた。そうじゃない!と本人の立場で言い出せないマイノリティー感。子育てとキャリアの両立は「時間」だけでなく「周囲の認識」に神経を使うことも・・・。

それでも良かったと思うこと

 出産後7年が経過した今、早期に出産し子育てを終わらすキャリアプランもなしではない。むしろ、起業を目指す私にとっては良かったと思う。体力があるうちに出産・子育てと並行して社員として仕事をする(勉強できる)期間を過ごせたこと。今出逢う人の中には、同じように早期子育てを終え、40代悠々と自分の時間を過ごすビジネスパーソンも多くいた。

 そして、今思うことは、20代・30代にキャリアを積まなければならないと考えていたことは、これまでの片働き・男性中心社会の中で作られたステレオタイプ的な発想だったと気づいた。健康であれば、40代以降長い期間学び・成長できる。焦ることはないのだと。ただ、そのために必要なことは、いつでも・どんな制約があっても働ける環境だと、社会的な課題を感じたのも事実。今からは、もっと自由に、挑戦していくこと、課題を超えていける!同じようなことを考えた方とともにまえに進みたい。

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